御代替わり
30年と4ヶ月続いてきた平成という時代が今日で終わりを告げる。 202年ぶりとなる、天皇陛下の御生前での御譲位。 今日は朝からテレビもネットも、改元一色となった。
昭和から平成に移り変わった、1989年、昭和64年1月7日、当時小学6年生であった私は昭和天皇崩御の知らせに涙したのを今でも覚えている。その翌日、1月8日に始まった平成という時代。 当時「平成」という耳慣れない元号に馴染むのにしばらく時間を要した記憶があるが、奇しくもこの年の4月、天津中学校(現・安房東中学校)に入学した私は入学生代表挨拶において「平成元年の輝けるこの春……」という言い出しで述べ始めた。
それから、31年が経過し、今度は陛下の大御心により、御生前での御譲位が行われる。 私は齢満43歳となり、3人の男子の父親となった。
こんな言い方をしては不敬に当たるが、天皇陛下のお言葉を拝聴する度に、天皇陛下のおことばには本当に一寸の無駄もない、と感ずる。 今日午後5時から執り行われた「退位礼正殿の儀」にて仰せになられた、天皇という立場では最後の国民への言葉となる御言葉。 至極短い御言葉であるが、ここに陛下の我々国民へのメッセージが濃密に込められていたと思う。 多くの国民が涙を禁じ得なかったのではないだろうか。 私もその一人である。
決して転載すべきものではないが、御言葉をいつまでも残しておきたいという思いもあり、あえて、失敬を覚悟で転載させていただく。
今日(こんにち)をもち、天皇としての務めを終えることになりました。
ただ今、国民を代表して、安倍内閣総理大臣の述べられた言葉に、深く謝意を表します。
即位から三十年、これまでの天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした。象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します。
明日(あす)から始まる新しい令和の時代が、平和で実り多くあることを、皇后と共に心から願い、ここに我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります。
天皇陛下、御皇室をいただく日本人としてのありがたさをしみじみ感じるとともに、明日から始まる「令和」という時代がますます大御心の隨に、夢と希望あふれる平和な時代、世界となっていくことを私も神職としてただひたすらに祈りたい。
弥栄。
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